マイベスト1(現時点) [秀句いろはかるた]
秀句いろはかるた
❶ 一物仕立て ❷ 二物取り合わせ
い ❶ 泉への道後れゆくやすけさよ
❷ 鰯雲直立ながき儀仗兵
ろ ❶ 六月を綺麗な風の吹くことよ
❷ 六月や峰に雲置くあらし山
は ❶ 薔薇色のの雲の峰より郵便夫
❷ 初蝶や吾が三十の袖袂
に ❶ 西日中電車のどこか摑みて居り
❷ 虹二重神も恋愛したまへり
ほ ❶ 法師蝉しみじみ耳のうしろかな
❷ 蛍火や山のやうなる百姓家
へ ❶ 蛇穴を出てみれば周の天下なり
❷ 蛇穴を出るやにはかに白髪ふえ
と ❶ 闘鶏の眼つぶれて飼はれけり
❷ 偸安や罪負ふごとく地虫出づ
ち ❶ ちるさくら海あをければ海へちる
❷ 仲秋や土間に掛けたる山刀
り ❶ 流星の針のこぼるるごとくにも
❷ 立春や花舗に裾ひく尼二人
ぬ ❶ ぬくい屋根で仕事してゐる
❷ ぬくめ酒李白は一斗詩百篇
る ❶ 涙痕を伝ひて崖の滴るや
❷ 瑠璃鳴くや溶岩の湿りに掌をおけば
を ❶ をみなへしといへばこころやさしくなる
❷ 温石や人にすすむる武玉川
わ ❶ 棉の実を摘みゐてうたふこともなし
❷ 渡り鳥みるみるわれの小さくなり
か ❶ 鎌倉右大臣源実朝の忌なりけり
❷ 寒晴やあはれ舞子の背の高き
よ ❶ 夜店はや露の西国立志編
❷ 寄せ鍋やむかしむかしの人思ふ
た ❶ 玉繭の闇を抱ける白さかな
❷ 竹馬やいろはにほへとちりぢりに
れ ❶ 冷水を湛ふ水甕の底にまで
❷ 連翹や真間の里びと垣を結はず
そ ❶ そら豆はまことに青き味したり
❷ 橇行や氷下魚の穴に海溢る
つ ❶ 乙鳥はまぶしき鳥となりにけり
❷ 椿散るああなまぬるき昼の火事
ね ❶ 夢の世に葱を作りて淋しさよ
❷ 涅槃会や誰が乗り捨ての茜雲
な ❶ 夏痩せて嫌ひなものは嫌ひなり
❷ 菜の花や月は東に日は西に
ら ❶ ラガー等のそのかち歌のみぢかけれ
❷ ライターの火のポポポポと滝涸るる
む ❶ 麦刈りて百姓の墓またうかぶ
❷ 虫なくや帯に手さして倚り柱
う ❶ うしろすがたのしぐれてゆくか
❷ 鶯や全山いよよ雨の中
ゐ ❶ 藺草刈りしままの腕でわれへ来よ
❷ 井守手を可愛くつきし土の色
の ❶ 納涼映画に頭うつして席を立つ
❷ のうぜんかずら川は全面うごきをり
お ❶ 万年青の実楽しむとなく楽しめる
❷ 大原や蝶の出て舞ふ朧月
く ❶ 胡桃割る胡桃の中に使はぬ部屋
❷ 葛の花むかしの恋は山河越え
や ❶ 山焼きを見したかぶりを持ち來たる
❷ 山装ひ藁塚(にほ)の髻(もとどり)みだれなく
ま ❶ まさをなる空よりしだれざくらかな
❷ まんじゆしゃげ昔おいらん泣きました
け ❶ 鶏頭に秋の日のいろきまりけり
❷ 啓蟄や頭上を誰か踏みゆける
ふ ❶ 冬菊のまとふはおのがひかりのみ
❷ 鮒ずしや彦根が城に雲かかる
こ ❶ 粉雪のまつげに積もる別れかな
❷ 紺絣春月重く出でしかな
え ❶ 襟巻のまま召したまへ蜆汁
❷ 炎天より僧ひとり乗り岐阜羽島
て ❶ 手毬唄かなしきことをうつくしく
❷ てんと虫一兵われの死なざりし
あ ❶ 歩み来し人麦踏をはじめけり
❷ 暖かや飴の中から桃太郎
さ ❶ さまざまの事思ひ出す桜かな
❷ 桜散るあなたも河馬になりなさい
き ❶ 木苺のありし記憶に来たりけり
❷ 啄木鳥や落葉をいそぐ牧の木々
ゆ ❶ 夕空の美しかりし葛湯かな
❷ 湯豆腐やいのちのはてのうすあかり
め ❶ 名月をとつてくれろと泣く子かな
❷ 名月や畳の上に松の影
し ❶白樺を幽かに霧のゆく音か
❷ しぐるるや駅に西口東口
ゑ ❶ 遠雷のいとかすかなるたしかさよ
❷ 遠雷やはづしてひかる耳かざり
ひ ❶ 日盛に蝶のふれ合ふ音すなり
❷ 蜩やどの道も町へ下りてゐる
も ❶ 餅膨れつつ美しき虚空かな
❷ もがり笛風の又三郎やーい
せ ❶ 戦争が廊下の奥に立ってゐた
❷ 蝉時雨子は担送車に追ひつけず
す ❶ 相撲取ならぶや秋のからにしき
❷ すずしさや鐘を離るゝ鐘の聲
京 ❶ 京まではまだ中空や雪の雲
❷ 京にても京なつかしやほととぎす
❶ 一物仕立て ❷ 二物取り合わせ
い ❶ 泉への道後れゆくやすけさよ
❷ 鰯雲直立ながき儀仗兵
ろ ❶ 六月を綺麗な風の吹くことよ
❷ 六月や峰に雲置くあらし山
は ❶ 薔薇色のの雲の峰より郵便夫
❷ 初蝶や吾が三十の袖袂
に ❶ 西日中電車のどこか摑みて居り
❷ 虹二重神も恋愛したまへり
ほ ❶ 法師蝉しみじみ耳のうしろかな
❷ 蛍火や山のやうなる百姓家
へ ❶ 蛇穴を出てみれば周の天下なり
❷ 蛇穴を出るやにはかに白髪ふえ
と ❶ 闘鶏の眼つぶれて飼はれけり
❷ 偸安や罪負ふごとく地虫出づ
ち ❶ ちるさくら海あをければ海へちる
❷ 仲秋や土間に掛けたる山刀
り ❶ 流星の針のこぼるるごとくにも
❷ 立春や花舗に裾ひく尼二人
ぬ ❶ ぬくい屋根で仕事してゐる
❷ ぬくめ酒李白は一斗詩百篇
る ❶ 涙痕を伝ひて崖の滴るや
❷ 瑠璃鳴くや溶岩の湿りに掌をおけば
を ❶ をみなへしといへばこころやさしくなる
❷ 温石や人にすすむる武玉川
わ ❶ 棉の実を摘みゐてうたふこともなし
❷ 渡り鳥みるみるわれの小さくなり
か ❶ 鎌倉右大臣源実朝の忌なりけり
❷ 寒晴やあはれ舞子の背の高き
よ ❶ 夜店はや露の西国立志編
❷ 寄せ鍋やむかしむかしの人思ふ
た ❶ 玉繭の闇を抱ける白さかな
❷ 竹馬やいろはにほへとちりぢりに
れ ❶ 冷水を湛ふ水甕の底にまで
❷ 連翹や真間の里びと垣を結はず
そ ❶ そら豆はまことに青き味したり
❷ 橇行や氷下魚の穴に海溢る
つ ❶ 乙鳥はまぶしき鳥となりにけり
❷ 椿散るああなまぬるき昼の火事
ね ❶ 夢の世に葱を作りて淋しさよ
❷ 涅槃会や誰が乗り捨ての茜雲
な ❶ 夏痩せて嫌ひなものは嫌ひなり
❷ 菜の花や月は東に日は西に
ら ❶ ラガー等のそのかち歌のみぢかけれ
❷ ライターの火のポポポポと滝涸るる
む ❶ 麦刈りて百姓の墓またうかぶ
❷ 虫なくや帯に手さして倚り柱
う ❶ うしろすがたのしぐれてゆくか
❷ 鶯や全山いよよ雨の中
ゐ ❶ 藺草刈りしままの腕でわれへ来よ
❷ 井守手を可愛くつきし土の色
の ❶ 納涼映画に頭うつして席を立つ
❷ のうぜんかずら川は全面うごきをり
お ❶ 万年青の実楽しむとなく楽しめる
❷ 大原や蝶の出て舞ふ朧月
く ❶ 胡桃割る胡桃の中に使はぬ部屋
❷ 葛の花むかしの恋は山河越え
や ❶ 山焼きを見したかぶりを持ち來たる
❷ 山装ひ藁塚(にほ)の髻(もとどり)みだれなく
ま ❶ まさをなる空よりしだれざくらかな
❷ まんじゆしゃげ昔おいらん泣きました
け ❶ 鶏頭に秋の日のいろきまりけり
❷ 啓蟄や頭上を誰か踏みゆける
ふ ❶ 冬菊のまとふはおのがひかりのみ
❷ 鮒ずしや彦根が城に雲かかる
こ ❶ 粉雪のまつげに積もる別れかな
❷ 紺絣春月重く出でしかな
え ❶ 襟巻のまま召したまへ蜆汁
❷ 炎天より僧ひとり乗り岐阜羽島
て ❶ 手毬唄かなしきことをうつくしく
❷ てんと虫一兵われの死なざりし
あ ❶ 歩み来し人麦踏をはじめけり
❷ 暖かや飴の中から桃太郎
さ ❶ さまざまの事思ひ出す桜かな
❷ 桜散るあなたも河馬になりなさい
き ❶ 木苺のありし記憶に来たりけり
❷ 啄木鳥や落葉をいそぐ牧の木々
ゆ ❶ 夕空の美しかりし葛湯かな
❷ 湯豆腐やいのちのはてのうすあかり
め ❶ 名月をとつてくれろと泣く子かな
❷ 名月や畳の上に松の影
し ❶白樺を幽かに霧のゆく音か
❷ しぐるるや駅に西口東口
ゑ ❶ 遠雷のいとかすかなるたしかさよ
❷ 遠雷やはづしてひかる耳かざり
ひ ❶ 日盛に蝶のふれ合ふ音すなり
❷ 蜩やどの道も町へ下りてゐる
も ❶ 餅膨れつつ美しき虚空かな
❷ もがり笛風の又三郎やーい
せ ❶ 戦争が廊下の奥に立ってゐた
❷ 蝉時雨子は担送車に追ひつけず
す ❶ 相撲取ならぶや秋のからにしき
❷ すずしさや鐘を離るゝ鐘の聲
京 ❶ 京まではまだ中空や雪の雲
❷ 京にても京なつかしやほととぎす